長く生き様々な経験をしてきたが、カレーなんぞ作っていると、未だに食ったことのないものとか初めての味とか、このトシでいろいろ新しいものに出会えるのが楽しい。
知らない事が沢山あるというのはなかなかいい事だぜ！
初めて手食をしたのは、カトマンズに住むネパール人友達の自宅だった。
今でこそあちこちでダルバート（ネパール定食）など食えるようになり、肉カレーがついたりおかずも多彩で豪華だが、俺が食ったのは家庭のものだったので、大盛りのライスと豆カレー、そしてアチャールだけだった。プレートの窪みのダルカレーを手でライスにバチャバチャとかけ、床に座って混ぜて食う。
これもまた、今でこそあちこちでミールス（南インドの定食）を食えるようになったが、初めて食ったのはマレーシアのクアラルンプールだった。
当時、バナナの葉っぱの皿で食うなんてのは俺にとって憧れに近いものがあったが、サンバルもラッサムも知らないし、チキンカレーが食いたいのになんで野菜のカレーしかないんだろう、などと思っていた。ミールスといえばまずベジだという事も知らなかったのだ。
初めてチャパティを口にしたのもKLだった。こ、これがチャパティかー！と感激したのを覚えている。笑うな、当時札幌でチャパティなんて出す店は無かったのだ。オマケにここのチキンカレーがかなりうまかったので、機会があればまた行ってみようと思っている。
そんなこんなで今週のザ・限定はみんな大好きミーンコロンブ！しかも一番人気の和出汁バージョンだぜ！
札幌では、どこもやっていないような料理を多数出してきたウチの店、当初は「ミーンコロンブ？何それ」状態だったが今では「ミンコロ」と呼ばれ、国民的アイドル的扱いになってきた。ホンモノはもっと濃厚な味わいだが、ウチではバランスを考えてあっさり上品に仕立ててある。合わせる裏スープはバランスのいいSSS3!
①ミーン・コロンブ 和風出汁Ver.！
さてさて、みんな大好きミーン・コロンブ！南インドの魚（ミーン）のカレーであります！
香りの良い唐辛子やスパイスをローストし、パウダーに挽いて、魚を煮込んであります。酸味はトマトとタマリンド。gopでは酸味を少なくココナツを使わず、軽めに仕上げてあります。突き抜けるキラキラしたスパイスの香り！
いつもは水で煮込むのですが、大人気の昆布と鰹節の出汁Ver.！！和出汁はスパイスを
スポイルせず、後味に深い旨みと香りが残り、めちゃウマ！！！
今回はパクチーではなく、ニラをあわせるぜ！単体でも凄く旨いですが、スープカレーや副菜と合わせるとさらに複雑な味わいになる、オタメシアレ！すこしずつライスにぶっかけ、混ぜて食いたまえ。限定、420円
②ヒヨコマメの中東風ディップ
ヒヨコマメを煮込み、ニンニクやレモン汁、炒って石臼で挽いた白ゴマなどと合わせ、ペーストにしてあります。ライスに合わせても美味いですが、時折スープカレーを合わせ、味変しながら食べるとクリーミーな風味が広がるぜ！オタメシアレ！120円
③スーパースパイシースープ3
いつものレギュラースープををオーバードライブさせたスパイス好きの為のスープ！口にするとと香ばしさと共にいろんなスパイスの香りが主張し、最後は1つにまとまって消えていきます。ヤミツキ。100円。
①～③の全部盛りは、いつも通り
「オール」とスタッフまで！
④大根のピックル
インド式の油とスパイスで漬けたピクルス！クセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します！120円
⑤パクタレ
人気のパクチーのタレ。ほんの少しの量をライスに付け、スープカレーと共に口にいれると、広がる旨みと香り！60円ナリ！
⑥ナスと鰹節のピックル
スパイスの香りをつけた油でにんにくと生姜、ナスを炒め、パウダーにしたスパイスを加えて弱火で煮込み、鰹節、塩、レモンで味を調えてあります。カレーに優しく華を添えるぜ！120円ナリ。
⑦ビーツディップ
茹でたビーツに炒め野菜や炒ったココナツ、乳製品などを加えてディップにしてあります。他のディップとは別のベクトルの、クリーミーさと味の深さが加わるぜ！120円
こういうことを書いていると、そろそろまた客に新しい味を食わせてやりたい病が出てくる。めちゃめちゃ沢山いる常連の顔が浮かび、よし、こういう路線で作って食わせてやれ、などという気になってくる。
しかしその前にいろんな角度からのリサーチと、店で出せるレベルになるまでの試作が待っている。もうちょいお待ちアレ。
ということで皆さま、良い週末を！(^。^)