初インドはツアーだった。
ミャンマー行きを計画していた時に、札幌発着65000円という聞いたことも無いバカ安のツアーを発見したのである。
当然、観光ツアーなので名所旧跡を回り、自由時間も少ないだろう。しかもこの価格なので、当然キックバックの為に沢山のお土産屋に連れていかれるに違いない。
俺が見識を深めたいのは現地の食や人々の日常生活であり、名所旧跡やお土産には全く興味がない。でもこの価格!行くしかないではないか。しかもツアーなんで荷物の見張りもいらないし、黙っていても目的地に着く。らくちんなのだ。
かなり厳重なセキュリティを通って広大な庭園を歩き、なんだか物凄い作りの門の向こうにタージマハルが見えた瞬間、俺は棒立ちになった。人間がまるで米粒だ。そして美しい。
この建物の建築は、日本で言えば関ヶ原の戦いの30年ほど後だ。蒸気機関も発明されてないし、エジソンが生まれたのは200年以上後の話。この膨大な大理石を一体どこから切り出して運んできたのだろう。
近くに行くと精巧なレリーフがそこかしこに刻まれ(当然、手作業である)、途方もないくらいの凄さに感動した俺はこれ以降、名所旧跡が俄然面白くなり、国内外、あちこちで積極的に見に行くようになる。自分の世界が広がるのは面白い。新しい発見は自分をも新しくする。
ウチの料理にしてもこれと同じように「こんなの食ったことない」、「このスパイス使いは初めて」とかの発見があると食い手の人は面白かろう、と毎日頭を絞って作っている。なので喜んでくれるとニヤリとできるのがこの仕事のいいトコロ。食って面白いのだ。
さて、今週のザ・限定は暑い中でもスルスル入る、タイの豚スープ「トムセープムー」!今回はgop農園のディルスペシャル!裏スープはSSS3!
①トム・セープ・ムー
さてさて、タイの東北部、イサーンと呼ばれる地域の豚スープの登場!南アジアでは乾燥スパイスを多用しますが、東南アジアの料理は生のハーブをよく使い、魚醤などの発酵調味料を使う特徴があります。
豚肉を、コブミカンの葉、レモングラス、カー、小粒の生唐辛子、乾燥赤唐辛子、タマリンド、ナムプラー等で肉が柔らかくなるまで煮込み、仕上げにレモンとディルで仕上げてあります。
立ち上る爽やかなハーブの香り、酸味と旨味が唐辛子の刺激と共に広がります。ベイビー、美味いぜ!
田舎の料理のため、マジ激辛で酸っぱくて強い味なのですが、全体のバランスを考えて、そこそこに調整してあります。単体でも美味しいですが、スープカレーや他の副菜と合わせて食べると色々楽しめるかと思います。ライスはつきません。420円
②ヒヨコマメの中東風ディップ
中東ではペースト料理が広く食べられていますが、コイツはgop風のディップ!!
ライスに合わせても美味いですが、時折スープカレーを合わせ、味変しながら食べるとクリーミーな風味が広がり、ベイビー美味いぜ!オタメシアレ!120円
③スーパースパイシースープ3
いつものレギュラースープををオーバードライブさせたスパイス好きの為のスープ!
口にするとと香ばしさと共にいろんなスパイスの香りが主張し、最後は1つにまとまっ
て消えていきます。ヤミツキ。100円。
①~③の全部盛りは、いつも通り
「オール」とスタッフまで!
④大根のピックル
インド式の油とスパイスで漬けたピクルス!辛塩酸苦のクセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します!120円
⑤ヨーグルトのトルコ風ディップ
水切りしたヨーグルトにニンニク、ミント、唐辛子、甘酸っぱいざくろのビネガー「ナール・エキスィシ」などを加えた濃厚でクリーミーなディップ!!味変アイテムとして合わせると、味がとても深くなります。120円。
⑥パクタレ
常連さんに人気のパクチーのタレ。ほんの少しの量をライスに付け、スープカレーと共に口にいれると、広がる旨みと香り!パクチー好きにはたまらない味と香り!60円ナリ!
⑦ナスと鰹節のピックル
スパイスの香りをつけた油でにんにくと生姜、ナスを炒め、パウダーにしたスパイスを加えて弱火で煮込み、鰹節、塩、レモンで味を調えてあります。トロトロに煮込んだナスと鰹節のうま味が一体となり、カレーに優しく華を添えます。120円ナリ。
昨日はヒサビサに大学時代の音楽サークルの連中と飲んできた。
あの頃はピカピカだった俺も年季が入ってジジイなってきたが、俺がラッキーなのは年齢問わずに「この人は凄い」と思う人が山ほどいることだ。人間は保守的なものだが、自分を変える原動力になる。いいじゃないか。
と言うことで皆さま、良い週末を!(^。^)