今を遡る事8年前、2016年7月14日。
これは一体、何の日かというと、春先にタミル・ケララツアーに出かけ、試行錯誤のうちに6月末にマトンチェティナードを出し、南インド第二弾ということでgopのアナグラで初めてミーンコロンブを出した日だぜ!
初心忘るべからずと言う。
俺にとっての初心とは「スリ狂」で働き始めてしばらくして「来月からスープカレー作ってもらうから」と言われた時のものだろう。
(これは大変なことになった)と思った。なんせ当時から有名な店で常連も多く、作ったものが人様の口に入る仕事。そして作り手が変われば「味が落ちた」と言われるこの業界。あれはマジで怖ろしかったぜ!
あまりに怖ろしかったので、あれから20数年経つが仕込みには未だに緊張感がある。
しかしそのおかげで、日々の作業というよりも毎日新たなものを生み出すような感覚で作ることができる。
ミーンコロンブは当初12食くらい出していたようだ。大体において外食の際、人は知らないものは注文しない。
ましてや「ミーンコロンブ」などという何語かもわからないようなものは注文しないのだが、ウチの店に来る客は最高なので、今では「ミンコロ」
と呼ばれる大人気メニューになってしまった。
このミンコロは現地スタイルはもっと酸味が効いて味も強いが、gop的にアレンジしてある。
その他具材や油、塩、スープ、ハーブなどを変えていろいろやってきたが、今週のザ・限定はヒサビサに、ドピュアなドノーマルバージョンのミーンコロンブをやるぜ!犯人は現場に戻ってくる!!
コイツに合わせる裏スープはバランスのいいSSS3、粗挽きラムキョフテのスープカレーは限定5食!
そしてお隣のフレンチ「クリュディテ」さんから山形の伝統野菜、温海かぶ(あつみかぶ)を頂いたので、ピックルを仕込んだぜ!
ちなみに、この店は超有名なソムリエの店の厨房を仕切っていた凄腕シェフの店で、何を食っても美味い上にフレンチと思えないほどワインが安い。要チェケラ!
①ミーン・コロンブ
さてさて、みんな大好きミーン・コロンブ!
絶大な人気の、南インドの魚(ミーン)のカレーであります!
香りの良い唐辛子やスパイスをローストし、パウダーに挽いて、軽く炒めた玉ねぎ等で魚を煮込んであります。ベイビー美味いぜ!
酸味はトマトとタマリンド。gopでは酸味を少なくココナツを使わず、軽めに仕上げてあります。突き抜けるキラキラしたスパイスの香り!
仕上げに今回はパクチーではなく三つ葉で仕上げてあるぜ!
単体でも凄く旨いですが、スープカレーや副菜と合わせるとさらに複雑な味わいになる、オタメシアレ!すこしずつライスにぶっかけ、混ぜて食いたまえ。限定、420円
②ズッキーニの中東風ディップ
中東のディップ料理、gopバージョン!
ライスに合わせても美味いですが、さらにスープカレーを合わせるとクリーミーな風味が広がり、実に美味いです。 余市のgop農園産のズッキーニは無農薬有機栽培。 120円
③スーパースパイシースープ3
レギュラースープををオーバードライブさせたスパイス好きの為のスープ!香ばしさと共にいろんなスパイスの香りが主張し、最後は1つにまとまって消えていきます。ヤミツキ。100円。
①~③の全部盛りは、いつも通り
「オール」とスタッフまで!
④大根のピックル
インド式の油とスパイスで漬けたピクルス!味は強めに仕上げ、辛塩酸苦のクセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します!120円
⑤パクタレ
パクチーやにんにく、ナムプラー等を合わせ、ペーストにしてあります。
少量で効くので、ほんの少量をライスに付け、スープカレーと共に口にいれると、広がる旨みと香り!60円ナリ。
⑥ナスと鰹節のピックル
スパイスの香りをつけた油でにんにくと生姜、ナスを炒め、パウダーにしたスパイスを加えて煮込み、鰹節、塩、レモンで味を調えてあります。トロトロに煮込んだナスと鰹節のうま味が一体となり、カレーに優しく華を添えます。120円ナリ。
⑦ビーツディップ
茹でたビーツに炒め野菜や炒ったココナツ、乳製品などを加えて鮮やかな色合いのディップにしてあります。粗びき黒胡椒と少量の青唐辛子とディルの香り。他クリーミーさと味の深さが加わるぜ!120円
⑧温海かぶのピックル(限定)
大根ピックルと同じスパイス構成にしていますが、こちらはさらにコブミカンの葉、バジル、タイム等のハーブを加え、摺り下ろした柚子の皮や果実で酸味と香りのアクセントを加えてあります。
ハーブの香りは油の中に閉じ込められているので、ライスによく混ぜ込んだ後にスープカレーと合わせて食べるのがオススメ。複雑なハーブとスパイスの香りが広がって消えていきます。オタメシアレ!120円
最近は専門店以外の食堂でカレーを食ったりしている。そして日本人の大多数が頭に浮かぶのが、この食堂のカレー。
どんなカレーも好きだが、自分の作っているものとは全く違うので面白い。文化と文化が出会って世界中に色々な音楽があるように、カレーもそれぞれの一皿が文化の形の一つ。最高に面白い。
ということで皆さま、良い週末を!(^。^)