ポークコールハープリとSSS3!

さてさてカレー屋人生も、きちんと数えていないがもう25年くらいになる。トシとともにキツくなってきたが、それでも毎日面白い。日々発見がある。

好きなものを好きなように作っているだけの店。

だから、好きな人だけ来ればいいと思っているのだが、「類友」なのか面白い人たちがたくさん集まってきて、なかなか変な店になり、毎日いろいろ楽しい経験をさせてもらっている。腕を磨いて返すぜ!

ということで、いろんなことがあるこの人生だが、今度は俺が文庫本に載ったぜ!
金井真紀さんの「世界はフムフムで満ちている: 達人観察図鑑」。

「海女、石工、競馬評論家、コンビニ店長、左官、百貨店の販売員、ピアノ調律師……。スタッズ・ターケル著『仕事!』に憧れた著者が、街場の達人から仕事の極意を拾い集めた。ときに厳しく、ときにのんきな100の人生観が、それぞれの持ち場を明るく照らす。「長時間のインタビューからはこぼれ落ちてしまいそうな──話を掬い取って煮詰めた、濃厚なダシのような本」(解説より)」

彼女の本はどれも、鋭い洞察や考察に満ちている上に、暖かい優しさに包まれている。

俺は前にインタビューを受けたことがあり、親本の88人に俺を含めた12人が増補され、ちくま文庫で発売。メチャ嬉しい。興味ある方はぜひぜひチェケラ!

ということでgopはスパイスの店だが、今週はいつも以上にスパイス好きに捧げるぜ!

南インドでよく見かけるホールのグンドゥチリ(丸形唐辛子)、カシミリチリ(高価)メースなど、超色合いもいい、上質のスパイスを現地で仕入れてきたので、早速使う。唐辛子を煎る時の香りは素晴らしく、こんなメースは見たことないぜ!

なので、今週のザ・限定は、ウチで一番複雑で香り高い、コールハープリをポークでやる。ベイビーヤバいぜ!合わせる裏スープはSSS3!

①ポーク・コールハープリ
インドに数回行きましたが、個人的に一番興味を持っているのが西インドの料理。
コールハープルというのは、インド西部マハーラーシュトラ州の南に位置する都市であります。なので、コールハープル風ポークカレーの意味。

インドの中でも西インドのスパイスミックスはかなり複雑なものを多く見かけ、中でもコールハープルの名がついた料理は唐辛子を多用し、現地で注文すると「大丈夫か?」と言われたくらい、大変スパイシーなので有名だそうです。

gop有数の、大変複雑なスパイス使だぜ!
ヨーグルトやスパイスでマリネした豚バラ肉を、炒めたタマネギやトマトと合わせ、真っ赤なカシミリチリ、炒めた玉ねぎとニンニクを合わせて作る、この地独特の「カンダラスンマサラ」を大量に加え、煮込んであります。

際立つ香り。ポークの旨み。物凄く複雑で鮮烈なスパイス感。これだけでも美味いですが、ライスに少しずつかけ、スープカレーや他の副菜と合わせ、味変しながら食べると、さらに楽しめます。ライスはつきません。420円

②ヒヨコマメの中東風ディップ
中東のペースト料理のgopバージョン!
ヒヨコマメを煮込み、ニンニクやレモン汁、炒って石臼で挽いた白ゴマなどと合わせ、ペーストにしてあります。味変アイテムとして使うとクリーミーな風味が広がり、ベイビー美味いぜ!120円

③スーパースパイシースープ3
レギュラースープををオーバードライブさせたスパイス好きの為の裏スープ!
香ばしさと共にいろんなスパイスの香りが主張し、最後は1つにまとまって消えていき
ます。100円。

①~③のセットはオールとスタッフまで!

④大根のピックル
インド式の油とスパイスで漬けたピクルス!味は強めに仕上げ、辛塩酸苦のクセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します!120円

⑤パクタレ
常連さんに人気のパクチーのタレ。
ほんの少量ライスに付け、スープカレーと共に口にいれると、広がる旨みと香り!60円ナリ!

⑥ヨーグルトのトルコ風ディップ
水切りしたヨーグルトにニンニク、ミント、唐辛子、甘酸っぱいざくろのビネガー「ナール・エキスィシ」などを加えた濃厚でクリーミーなディップ!!

味変アイテムとして合わせると、味がとても深くなります。いろんな組み合わせでオタメシを!!120円。

ちなみに俺は、切り絵作家の故成田一徹著「あの店に会いに行く―人生の想い出にしたい全国の名店」にも切り絵になって登場している。

作家や音楽家の方々の仕事は形になって残るからいいなぁと思う反面、形のない俺のような仕事は、時の流れで美化されるからそれでもいいか、とも思ったりする。
ではでは皆さま、良い週末を!(^。^)

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