俺の本棚には、アホとかバカ等同様な意味合いを持つ言葉が日本国内にどのように分布しているかを調べた「全国アホバカ分布考」という本がある。
それによると本州の北側と九州の南側で方言による変化はあっても同じ言葉を使っていたりする。
これが何を意味しているかというと、昔の都、京都で使われていた言葉が同心円状に伝播していったからだそうで、だから関西で使用されるアホの方がバカよりも新しい言葉だそうだ。大変面白い。
これは俺は覚えていなく、これは友人の松浦に聞いた話だ。
高校の時の昼休みに弁当の肉を口に入れた俺は「げぇっ!この肉アメてる」と叫び、そして隣の席の田仲に「淳一、この肉お前にやる」と肉をすべて彼の弁当箱に入れた。
「アメる」とは「腐りかけている」に近い意味合いの言葉だが、どうやら淳一はその言葉を知らなかった。
「この肉をくれるのか?俺に?」と物凄く喜び、口に入れた瞬間俺よりも大きな声で「ゲェッ!!」と叫び「この肉、腐ってるべや!」と俺に言ったそうだ。まったくひどい奴もいたもんだ…。
客「お前だろ」
そんな私が今一番推してる言葉は先週知った「かちゃっぺない」だ。
こんな言葉は今まで聞いたことも無いのだが、貧弱とか頼りないとか要するに「しょぼい」的な意味らしく早く使いたいのだが、生きてる時間のほとんどをカレー作って暮らしているので使うヒマがなく、俺の代わりにぜひ皆さまに使ってもらいたい所存である。
ついでに「水が漏る」は「ムる」、「かさぶた」はかさびた、キャベツは「カイベツ」と発音すると、カンのペキっしょ。
ということで先週が複雑スパイスだったので、今週のザ・限定はココナツを用い、シンプルなスパイスでまとめたココナツフィッシュ!魚のココナツ煮込み。南インドでいうミーン・モーリーというやつだ。ベイビー美味いぜ!
合わせる裏スープはこちらもシンプルにツウ好みのSSS7!粗挽きラムキョフテのスープカレーは4人前、ヒラタケもありまーす!
①ココナツフィッシュ
さてさて、gopには南インドのミーンコロンブという大人気のフィッシュカレーがありますが、まったく性格も味わいも違うものを作りたいと、いろいろ勉強したり試行錯誤をしてできたのがココナツフィッシュ!
その都度いろいろ遊んでいきますが、基本、マスタードとカレーリーフの香りを移した油で青唐辛子、タマネギ、ジンジャー、ガーリック等を炒め、ターメリック、クミン等のスパイスとトマト、ココナツミルクを加えて魚を煮込んであります。油で炒めた時の青唐辛子の香りって最高。
インドでは強い酸味の魚カレーも多いですが、店主があまり酸っぱいカレーが得意ではなく、でも酸味を入れることで味のふくらみ方が全然違うので、その都度レモン、タマリンド、コクム等、気まぐれで変えながら程よく酸味を乗せています。柔らかく味わい深い、香るココナツのブ厚い風味と魚の旨み。
ライスに少しずつかけ、スープカレーや他の副菜と合わせて味変しながら食うと、かなり楽しめるぜ!ライスはつきません。420円ナリ。
②ヒヨコマメの中東風ディップ
ヒヨコマメを煮込み、ニンニクやレモン汁、炒って石臼で挽いた白ゴマなどと合わせ、ペーストにしてあります。ライスに合わせても美味いですが、時折スープカレーを合わせ、味変しながら食べるとクリーミーな風味が広がり、ベイビー美味いぜ
!120円
③スーパースパイシースープ7
使用スパイスは3種類のみの裏スープ。ツウ好みのシンプルなSSS7!コイツがレギュラースープのいいトコのみをブーストし、オーバードライブさせてくれるぜ!100円
①~③の全部盛りは、いつも通り
「オール」とスタッフまで!
④大根のピックル
インド式のピクルス!クセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します!120円
⑤ナスと鰹節のピックル
スパイス油でにんにくと生姜、ナスを炒め、パウダーにしたスパイスを加えて弱火で煮込み、鰹節、塩、レモンで味を調えてあります。トロトロに煮込んだナスと鰹節のうま味が一体となり、カレーに優しく華を添えます。120円ナリ
⑥パクタレ
人気のパクチーのタレ。ほんの少しの量をライスに付け、スープカレーと共に口にいれると、広がる旨みと香り!60円ナリ!
⑦ビーツディップ
玉ねぎとニンニクを透き通るくらいに炒め、茹でたビーツとジャガイモ、煎ったウラド豆やココナツ等を加え、ディップにしてあります。荒めに砕いた黒胡椒と少量の青唐辛子とレモンで味を引き締め、ディルの香り。人気者。120円
ちなみに「なまら」という言葉は本州の方にも知られていると思う。俺は生粋の札幌人だが、昔はそんな言葉は俺の周りでは使っている人はいなかった。でも何故か小学4年生あたりから突然友達みんなが使うようになった。一体どこから来た言葉なんだろう。
言葉も音楽もカレーも、あくまで現地スタイルでいったり、あるいは地元文化にローカライズされながら伝播されつつ広がっていく。文化と文化が触れ合うと新しい文化が生まれる。いいじゃないか。
ということで皆さま、良い週末を!(^^)