中学高校の時の友達に、めちゃくちゃ面白い、ユーコーという奴がいた。
痩せていて背が高く、通っていた中学校のすぐそばに住んでいた。
学校の玄関から出てちょっと歩くと、高さ1メーター半くらいのロの字型の塀がある。
俺はまっすぐ進み、奴は右に曲がって塀沿いに左に曲がり、1歩ずつ背を低くして階段
を降りていくように見せかけ、毎日、最後に俺に向かって石を投げてくるのである。
俺はなぜかあいつの家に入ったことはなかったが、玄関にはモモンガのハク製があり、そして秀蔵もいた。
秀蔵とは奴の爺ちゃんのことで、時折、電話をかけると秀蔵がユーコーに取り次いでくれ、「昨日電話したら秀蔵が出たぞ」などと、仲間内で話題になる人物だった。
その頃、我々のクラスは卒業文集を作ろうという話になり、ではその文集の名前は何にしようかと話し合っていた。俺は黙って聞いていたが「しらかば」とか、よくある名前ばかりでまるで面白くなく、議長に向かって挙手をした。
議長「どうぞ」
俺「ハイ、秀蔵がいいと思います」
そんな名前の文集は、俺も今まで生きてきて聞いたこともないのだが、途端にクラスの女子から「一生の記念になるものなのに、そんな秀蔵とかいう名前はヤだ」とか大反対され、俺は渋々意見を引っ込めたのだった。
ところが、それからしばらくして秀蔵が亡くなってしまい、俺はほれ見ろ、秀蔵にしとけばよかったじゃないか、と思ったが、その文集は、秀蔵へのお悔やみから文章から始まる文が多い、かなり変わった文集となって、今も押し入れに入っているのである。
ということで、今週のザ・限定はムスリムの煮込み料理、ビーフニハリ!
牛骨を長時間煮込み、取り出した髄等と焼いた牛スネをさらに煮込み、小麦粉でトロみを付けた、スパイシーで旨味たっぷりの料理だぜ!合わせる裏スープはSSS2!
①ビーフニハリ
ニハリはインドやパキスタン、バングラデシュなどのムスリム料理。長時間煮込んだ、スパイスシチューのような食べ物だぜ!
宗教による食のタブーは興味深いもので、インドの多数の人が占めるヒンドゥー教は牛を食べません。しかし、この料理はムスリムの料理なので、彼の地では珍しく、牛も使うのです。
いろいろなバリエーションがありますが、ニハリはカレー粉と小麦粉で作る英国由来の日本式カレーのように、小麦粉でトロミを出すのです。
牛骨と表面を焼いた牛すね肉をフライドオニオンや炒めたにんにく生姜、スパイスで柔らかくなるまで長時間煮込み、骨髄を取り出して煮込み、小麦粉でまったりと仕上げてあります。
大変旨みが強く、油も多めですが、レモン漬けの生姜ですっきり食べることができます。ベイビー、美味いぜ!
単品でも美味いですが、ライスに少しずつかけ、スープカレーや他の副菜と合わせ、味変してオタノシミアレ!ライスはつきません、450円。
②ヒヨコマメの中東風ディップ
中東には、ヒヨコマメでつくったホムス、焼きナスで作ったムタバルといったペースト状のような料理が広く食べられています。gop風のホムス!!
ヒヨコマメを柔らかくなるまで煮込み、ニンニクやレモン汁、炒って石臼で挽いた白ゴマなどと合わせ、煮汁を加えてペーストにしてあります。
ライスに合わせても美味いですが、時折スープカレーを合わせ、味変しながら食べるとクリーミーな風味が広がり、これ、ベイビー美味いぜ!オタメシアレ!120円
③スーパースパイシースープ2
裏メニュー。いつものスープをスパイスでオーバードライブさせた、香り高いスープ!複雑な、抜けるようなスパイス感。珍しいカルパシというスパイスも使用してるぜ!100円。
①~③の全部盛りは、いつも通り
「オール」とスタッフまで!
④大根のピックル
混ぜて楽しい味変アイテム、インド式の油とスパイスで漬けたピクルス!
マスタードとヒングで香りを付けた油でにんにくと生姜を炒め、ローストしたメティ、マスタード、ターメリック、赤唐辛子、大根を加え、レモンで酸味をつけてあります。
味は強めに仕上げ、辛塩酸苦のクセになる味わい。一口ごとにスープカレーや他の副菜と合わせると、味が強くなり、スパイシーさが増します!120円
⑤ヨーグルトのトルコ風ディップ
水切りしたヨーグルトにニンニク、ミント、唐辛子、甘酸っぱいざくろのビネガー「ナール・エキスィシ」などを加えて作っています。その味は濃厚でクリーミー!!
そのままライスと食べても美味いですが、スープカレーや他の副菜と合わせると味がとても深くなります。いろんな組み合わせでオタメシを!!120円。
ユーコーだが、俺の頭にガムの噛みカスを吐いたりしたので、お返しに、欠伸した口にジャージの毛玉を放り込んでやったりしたが、元気なんだろうか。俺は元気だが。
ということで、皆さま、良い週末を!(^。^)